日常の記帳業務

現金収納は領収証の取扱いに注意

会社の収納業務で、実際に現金を受け入れるケースはそれほど多いものではありません。
実際に現金を受け入れるケースとしては、営業マンが現金で得意先から集金して回るものがその大半を占めます。他には、現金書留で得意先から郵送されてくるケースがありますが、銀行振込が一般的になったため、今では珍しいものとなりました。 現金収納にあたっては、領収証の発行が必要になります。
領収証は、会社がお金を受け取りましたと証明するために発行するものです。多くの会社では、印刷業者に依頼し、会社名や住所が印刷された独自の領収証を作成しています。複写式になっていて、発行した領収証の控えを会社で保管できるようになっています。 領収証を発行する際に気をつけなくてはならないのは、「領収証にはお金と同じ値打ちがある」ということです。
なぜなら、集金担当者が得意先を訪問し、領収証さえ手渡せば現金を受け取ることができるからです。
もし、集金担当者が不正を働こうと思えば、会社の領収証に欲しいだけの金額を記入し、得意先から現金を受け取り私的に流用することも可能です。
これを防ぐためには、集金担当者に領収証を自由に発行させないことが理想的です。
集金担当者には、経理部門であらかじめ金額を記入した領収証を集金日の朝に手渡します。集金担当者は得意先で現金を受け取り、引き換えに領収証を渡します。集金担当者は、当日中に経理部門に現金を持ち帰ります。最初に受け取った領収証と同額の現金を持ち帰っていれば、領収証の発行と現金の収受が正しく対応していることが保証されます。 しかし、この方法は、集金件数が少なく、事前に集金額が判明している場合にしか採用できません。
多くの場合、集金担当者が得意先で領収証に金額等を記入して発行しなければなりません。 このような場合には、複写式の無地の領収証綴りを集金担当者に持たせることになります。
集金担当者が不正な領収証発行をしていないことをチェックする目的で、集金担当者が集金してきた現金の額と、領収証の発行控えに記載されている領収金額とが一致していることを経理部門において毎回確かめることが必要です。領収証の発行控えが100万円となっているのに、会社に入れた現金が90万円ということであれば、差額の10万円については集金担当者が持ち帰っているかもしれません。 集金担当者が一日の集金を終え、会社の経理部門に現金を入れた場合、経理部門では現金を受け入れ、直ちにその記録を残します。
多くはコンピューターに入金のデーターを登録しますが、誰からいくらの現金を受けとり、出納窓口の誰に手渡したかを明らかにする目的で、手書きの現金受渡簿を作成しているケースも多くみられます。

小口現金の管理

営業や製造の現場の各部署で日常発生する少額の経費については、現金で支払うことになりますが、そのたびに経理部門から支払いをしていたのでは、手間がかかります。 そこで、少額の支払いに充てるため、現場の各部署や事業所・出張所の会計担当者に少額の現金を管理させる方法が一般に用いられています。
この少額の現金のことを「小口現金」といいます。 小口現金の管理にあたっては、「インプレストシステム」と呼ばれる方法がとられています。
インプレストシステムとは、一定額の資金を前渡ししておくというものです。 例えば、営業部にはこまごました経費の支払いのために20万円を前渡ししておくと取り決めた場合、営業部の、得意先との飲食費などをこの20万円から支払います。営業部の会計担当者は毎週金曜日に1週間(10日ごとでも、1ヶ月ごとでもかまいません)に発生した小口現金からの支払いを集計して経理部門に報告します。1週間につかった金額の補充を受け、再び営業部の小口現金は20万円に戻ります。

預金の残高管理

預金残高についても、1ヶ月に1度は帳簿残高と実際の残高が一致していることを確かめましょう。
当然、預金については預金出納帳や補助元帳などで入出金があるたびに記帳(コンピューターへのデーター入力)を行います。
月末を基準日として、普通預金については預金通帳の残高と、当座預金については当座勘定照合表の残高と帳簿残高が一致していることを確かめなければなりません。もし、それらの残高に不一致が生じているのであれば、記帳漏れや誤記入の可能性がありますのでチェックして、修正を行います。 ここで、当座預金については注意が必要です。当座預金については、小切手を振出した時に帳簿上は出金を認識します。一方、銀行では、小切手を受け取った人が、小切手を持ち込んで始めて出金を認識します。このため、月末の支払いで振出した小切手が、銀行の残高から落ちるのは、翌月初旬になります。月末時点では、両者の残高に差異が生じます。 このような差異は、当然起こるものです。これを一致させるために帳簿を修正することはしません。そのため、残高の不一致について明らかにする目的で「当座預金残高調整表」を作成します。

得意先からの入金を確認する

売掛債権は、1.集金による現金・手形の回収による場合、2.郵送による現金・手形の回収による場合、3.得意先からの振込による場合等があります。
売掛債権を回収した場合には、得意先ごとの売掛金を管理する得意先元帳に入金があったことを記録します。
それぞれの入金が、どの得意先からの、どの請求にかかるものであるかを1件ずつ把握しながら、未回収の売掛債権を消し込んでいきます。
小規模な会社や、得意先の数が少ない会社ですと、この消し込み作業は手作業で行います。
しかし、得意先が何千件、何万件とあるような会社で、銀行預金口座に振り込まれてくる場合には、コンピューターで自動的に処理をします。その場合、請求書に連番を付し、振込入金データー上の請求書番号と突合する作業を自動的に行います。
売掛金の消し込み作業は毎日行います。 なぜなら、期日どおりに支払いをしてくれない得意先があるからです。 売掛金の消し込みを日々行うことで、期日を過ぎても支払いがない得意先を早期に識別できます。 支払期日を過ぎても回収できない売掛債権については、督促しなくてはなりません。督促は営業部門の担当者が行うことが一般的です。経理部門で売掛債権の消し込みを行っている場合には、未回収売掛金のデーターを営業部門に提供し、督促を依頼しなくてはなりません。
そして、少なくとも1ヶ月に1度は、売掛債権の滞留状況をチェックします。 滞留状況を把握するために、「売掛金年齢調」を作成します。 売掛金年齢調により、得意先ごとに売掛債権の回収遅延の状況を把握します。 売掛債権の回収遅延については、営業部門と経理部門とで情報を共有することが必要です。回収の見込みは期末の貸倒引当金の設定に影響を与えますし、資金繰りの手当てが必要になる場合もあるためです。

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